初心者のための競技ルールガイド
Beginner's Guide to Competition Rules
このページでは、射撃競技を始められた初心者の方向けに、競技のルールや流れ、競技会に参加するうえで、最低限知っておきたいポイントを解説します。なお、このガイドでは、初心者の方がよく参加される、エアライフル、エアピストル、ビームライフル、ビームピストルの個人種目を対象としています。他の種目では一部ルールが異なりますので、詳細は競技規則をご覧ください。
安全について
Safety
射撃競技で最も優先されるものは「安全」です。以下のルールをしっかり守りましょう。
- 銃口は、常に、標的などの安全な方向へ向けましょう。人に向けることは厳禁です。
- 標的を狙って撃つとき以外は、トリガー(引金)に指をかけないようにしましょう。
- 射撃をしないときは必ず弾を抜き、機関部(弾を入れる場所)を開けておきましょう。一時的に銃から離れる場合は、弾が抜かれていることを証明するために、セフティフラッグ(ビーム種目の場合は銃口カバー)を挿入しましょう。
- 射撃をしないときは銃をケースに入れ、常に携帯するか保管庫へ預けましょう。
- 競技中にトラブルが発生したら、すぐに競技役員を呼びましょう。
競技会の流れ
Competition Flow
競技会は、一般的に以下の流れで進行します。競技会によっては、一部の流れが省略される場合もあるので、要綱を確認しておきましょう。
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01
受付
競技会場に到着したら、すぐに受付を済ませましょう。
このとき、所定の受付用紙の記入や、会員証・所持許可証などの提示を求められる場合があります。 -
02
事前用具検査(Equipment Control)
射撃をする前に、自身が使う銃や装備がルールに適合しているかどうかを検査してもらい、合格しなければなりません。
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03
競技前
練習(Pre Event Training)本番直前の練習時間です。一般的に、本選の前日までに実施されます。この時間を使って、体を慣らしておきましょう。
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04
本選(Qualification)
競技本番の時間です。ルールに従って、制限時間内に、決められた弾数を撃ちます。
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05
決勝(Final)
本選の上位者が選抜され、決勝用のルールに従って競い、優勝者が決まります。
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06
表彰式
入賞者へ表彰が行われます。
本選のルール
Finals Rules
標的に向かって射撃をする場所のことを射座(Firing
Point)といいます。あなたがどの射座で射撃をするのかは、事前に配布されている射座割(Start
List)で確認してください。参加人数が多い競技会では、複数の射群(Relay)が設定されており、参加者によって競技開始時刻が違うため、自身の射群もきちんと把握しておきましょう。
射群の入場時刻までに、銃と装備、用具検査で発行されたコントロールカード等を持って、競技が実施される射場で待機しておきます。以降は、射場長(Chief
Range Officer)の号令に従って行動しましょう。
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入場
射場長の「Athlete to the line.」の号令で、自身の射座に入場します。射座に着いたらすぐに、銃のセッティングや装備の装着など、射撃ができる状態への準備を始めてください。この準備時間は10分間です。銃を構えることはできますが、弾を発射してはいけません。なお、準備時間中に、競技役員から所持許可証やコントロールカードの提示を求められた場合はそれに応じてください。
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準備・試射時間(Preparation & Sighting Time)
射場長の「Preparation and sighting time ... Start.」の号令で、準備・試射時間が始まります。この時間では、実際に弾を発射して、本番前の最後の練習を行います。この準備・試射時間は15分間(ビーム種目では10分間)です。制限時間の30秒前になると「30 seconds.」、制限時間を迎えると「End of preparation and sighting ... Stop.」の号令がかかります。時間内であれば何発撃っても構いませんが、時間外に弾を発射した場合、警告や減点の対象になるので、注意しましょう。
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本射(Match)
射場長の「Match firing ... Start.」の号令で、本射時間が始まります。制限時間内に決められた弾数を撃ちましょう。エア種目の60発競技は1時間15分、ビーム種目の60発競技は45分です。
制限時間内であれば、自分のペースで射撃をして構いません。休憩や水分補給をして、リラックスしながら撃っていきましょう。途中で射座を離れたい場合は、銃を安全な状態にして、手を挙げて「射場長!」と発声し、駆け付けた競技役員の許可をもらってください。
早めに規定弾数を撃ち終えた場合も、同様に競技役員を呼び、確認を受けたうえで射座を離れることができます。この時、銃を格納したり、銃の装備を取り外したりすることはできませんので注意しましょう。
制限時間の10分前になると「10 minutes.」、5分前になると「5minutes.」、制限時間を迎えると「Stop.」の号令がかかります。「Stop.」の号令がかかったら、自身の射座に戻り、銃や装備を片付けましょう。
なお、規定弾数を撃ち終えたあとに、競技役員から「あなたは競技後検査(Post Competition Check)の対象者になりました。」と告げられる場合があります。その時は、役員の指示に従い、必要な用具をもって検査室へ向かってください。この検査で、ルールに適合していない用具が見つかった場合は、失格となります。
採点と順位の決め方
Scoring & Ranking
すべての種目では、標的のより真ん中を撃つほど、高得点となります。撃たれた弾の採点方法には、以下の2つの方法があります。
- 整数精度:整数の精度で採点する方法です。最高得点は10点で、1点刻みで採点されます。エアピストル・ビームピストルの本選では、この方式が採用されています。なお、より中心に近い10点を撃った場合、その10点は特別に「インナーテン(X圏)」と呼ばれます。
- 小数精度:小数第1位の精度で採点する方式です。最高得点は10.9点で、0.1点刻みで採点されます。エアライフル・ビームライフルの本選、および全種目の決勝で、この方式が採用されています。
本選では、時間内に撃った弾の得点を合計して、合計得点が高い人が本選の上位となります。合計得点が同じ場合、以下の方法でタイブレークを行います。
- 整数精度の場合:インナーテンの数が多い人が上位になります。インナーテンの数も同じ場合は、最終シリーズ(最後の10発)の得点が高いほうが上位になります。
- 小数精度の場合:最終シリーズ(最後の10発)の得点が高いほうが上位になります。
本選の上位8名は、そのまま決勝に進出します。決勝では、決勝用のルールに従って競技を行います。本選での得点や順位は引き継がれず、決勝として改めて順位が決定します。
決勝の順位(1位~8位)および、本選の順位(9位以下)が、当該種目の最終順位となります。